あなたの人生の仕上げをお手伝い
◎Aさん 50代の方
身寄りがなく、糖尿病から派生した脳梗塞により倒れ入院、2ヶ月後に旧知の方が車椅子のAさんを見つけ、これは大変とNPO首都圏エンディングサポートのスタッフに連絡をくれました。
Aさんと面談した所、家の中の洗濯物、冷蔵庫の中の物などが腐っているかもしれない。その他にも色々気になることがあるが体の自由がきかないので、全てのことをやってくれないかとの依頼でした。
私たちは任意後見制などを説明、本人も承諾したので、公証人に依頼、「生前事務委任契約」「任意後見契約」「遺言公正証書」を作成し、生前契約を結びました。
以降、自宅の管理清掃、家賃・公共料金の支払、預貯金の管理、介護保険・障害者手帳の申請など、福祉関係の申請や税金・年金などの減免申請など、日常業務及び日々の経費を節減する為に諸官庁への申請など、あらゆることを日々処理しサポートしています。
5ヶ月後、退院の時は介護のケアマネージャーやヘルパーとの緊密な連携で在宅療養を開始することができました。 当初は預貯金をすべて私達に託すことが不安で、絶えず残高を確認しておりましたが、この間に当会がスタッフの交通費しかいただいていないことや、介護・福祉など最小限の負担で最大限のサービスが受けられるように申請やアドバイスをしている様子などを見て、現在では全面的な信頼を寄せていただけるようになり、療養に専念されています。
◎Bさん 60代の方
火災で喉に火傷を負って入院し、転院先の病院からの依頼で本人と逢い、全てをお任せするので支援を頼むとの意思を確認しAさんと同じように生前契約を結びました。
この間兄弟の方にもお逢いしましたが、Bさんとの係わりを持つことを拒否され、当会が全面的に後見することに合意をしました。
年金額も不明で病院の支払も全くされていない状態での生前事務委任契約の開始でした。 年金の確認、病院への支払の計画作り、再転院の準備などを全て本人に代わり、打ち合わせや手配などを行いました。
再転院先では自己負担が月18万円かかると言われ、年金では全く不足することが判り、本人にとってどうすることが最大の利益なのかを病院と再三話合い、なんとか年金の範囲内で入院治療が可能となり、今は安心して入院生活を送られています。
◎Cさん 70代の方
ある地方都市から息子さんの看病のために上京した時に、くも膜下出血で倒れたCさんは、入院費の支払いも滞り、息子さんの入院先も保護入院であったので、個人情報だからという理由で教えてもらえず途方にくれた病院からの依頼で当会が面接しました。
最初は警戒していましたが、数回通う内に心を開いてきて、色々な事を話してくれるようになりました。
生前契約の説明で公正証書三点セットのことを理解していただき、公証人に病院まで出張してもらい、生前契約を結びました。その際福祉関係者に事情を説明し、息子さんの入院先を教えてもらい、スタッフが息子さんに逢い、生前契約を結ぶことを納得してもらいました。
入院費が長期未納になっている事、将来に亘る医療費の確保などの為にCさんの住所地である離島を訪ね金融機関を探し出し、生前契約の説明をして理解していただきました。
そうして約10ヶ月に渡って滞っていた病院の支払も終り、病院から紹介されて転院をしました。ところがその転院先の環境は最悪でした。
猛暑の中冷房のきかない病室で、数少ない医療スタッフの為十分な看護を受けられず、転院から数日で衰弱し無表情になってしまいました。そのあまりの状況に急遽有料老人ホームに交渉し入居させてもらいました。3ヶ月の期限付きの入居でしたが、一時金を免除してもらい、恵まれた環境の中で療養をした結果、逢いにいくたびに表情を取り戻し以前の明るい素敵なおばあさんに戻りました。その間スタッフは転院先を探し、一日も早く移れるよう交渉を繰り返しました。
9月下旬の秋晴れの日、Cさんはスタッフに付き添われ、転院しました。今は療養型の病院でリハビリに励んでいる毎日です。
NPO首都圏エンディングサポートと生前契約を結んだ多くの人々は安心して老後を楽しんでいます。
万一自分が病に倒れた時、AさんBさんCさんのようにエンディングサポートのメンバーがきちんとお世話してくれるのだと理解しているから安心できるのです。